◎寝殿造の概要

・平安中期に成立。貴族の住宅様式。
・中央に寝殿(天子が日常寝起きする宮殿)。東西北にそれぞれ対家(たいのや 別棟の建物)を設け、渡殿(わたどの 屋根付きの廊下)で結ぶ。
・南側の池のある中庭を、コの字の形で囲うように造る。
・大きく建屋で分け、部屋の中は襖などはなく、衝立、屏風や御簾などの調度品で仕切る。
・床は主に板敷で天井はなく、空間は広い。
・北の対屋は妻の生活の場とされたことから、身分の高い人の妻を「北の方(きたのかた)」、「北の政所(きたのまんどころ)」と呼ぶ由来。
・江戸時代の会津藩国学者、沢田 名垂(さわだ なたり)の著書「家屋雑考」の中で、名付けられた。
◎書院造の概要

・室町時代に始まり桃山時代に完成した武家住宅の様式。
・同じ建物のなかに部屋を区分する。
・床には畳を敷き、天井を設ける。
・部屋との間には、舞良戸(まいらど)*、明障子(あかりしょうじ 明かりを入れる障子)、襖、板戸など引違いの建具とわずかな壁で仕切る。
*舞良戸は框(かまち 窓や障子などの周囲の枠)の間に板を張り、表側に舞良子(まいらこ)と呼ぶ桟(さん)を横に細かい間隔で入れた引違い戸。
・角柱を貫(ぬき)、梁(はり)、桁(けた)などでつなぎ、大引(おおびき)、敷居(しきい)、鴨居(かもい)、長押(なげし)などの水平材を加える。
・客間の座敷に床の間、違い棚、付書院、帳台構えを設備する。
▻床の間(とこのま):床を一段高くし、掛け軸・置物・花などを飾る。
▻違い棚(ちがいだな):床の間の脇に二枚の棚板を左右に食い違いに取り付けたもの。
▻付書院(つけしょいん):床の間脇に縁側に張り出した棚で前に明かり障子を立て、文机としたりした。
▻帳台構え(ちょうだいがまえ):上段の間の側面などに設けた部屋飾りのひとつ。引き戸のふすまを設けたもので、ある時には武者が裏に控えていたりする。


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